夫の検査ガイダンス
・・・割とマジで
何とか減らしたい
この悲劇・・・
Contents
Step 1:精液中の活性酸素の調べ方
Step 2:当院の予約法
Step 3:検査詳細
Step 4:アルゴリズム
ちょっと砕けて説明させていただきます。
「奥様超熱血不妊治療、夫は精液検査だけ?」
・・・いいわけないじゃん。
「精子薄いのに妊娠した/精子濃いのに妊娠しない」
・・・そんなの日常茶飯事ですよ。
「質」ですよ!「質」
是非とも早い段階から、「数」だけでなく、精子の「質」のスクリーニングを受けておいてほしいわけです。
で、
精子の「質」=精子DNA断片化
・・・精子の頭の中の赤ちゃんになるためのDNAがちぎれてしまうこと。
但し、確かに精子DNA断片化率を見るのは多少修練が必要です。コストもかかります(当院で36,300円)。
スクリーニングとして行うには不向きかも知れません。
では、どう考えるかと言うと・・・
Q:精子のDNAを断片化する犯人は何ですか?
A:「活性酸素」です。
Q:活性酸素は調べられないんですか?
A:簡単に調べられますよ。
Step 1
精液中の活性酸素の調べ方
・・・というわけで
【原因】活性酸素 → 【結果】DNA断片化
なわけです。
「原因無き所に結果は無いわな」
「じゃあ、原因調べちゃえばいいじゃん!」
そうなんですね。
DNA断片化を調べるのは、結構ハードルが高く、スクリーニングには向かないかもです。
でも、その原因である「活性酸素が多いか(=この状態を酸化ストレスと言います)」を調べるのは、非常に簡単なのです。
精液中の活性酸素の状態を調べるには、おそらく現在、世界標準的に酸化還元電位(oxidation reduction potential:ORP)が用いられています[1]。
動画でご覧いただけますが、非常に簡単で、スクリーニングとして適しています。
で、このORPを正確に出す過程で、正確な精子濃度が必要となります。
このため、Lenshookeという最新の分析器を用いて精液検査も同時に行います。
すなわち、精液中の活性酸素を調べると、自動的に精液検査も行う、ということになります。
Step 2
当院の予約法
ご確認ありがとうございました。
以上、ご吟味いただき、ご納得賜れました方のご受診をお待ち申し上げております。
ご予約は、奥様が他院で不妊治療中の方も歓迎いたします。
(ご主人様の状態を併診させていただきます。)
★日本語が母国語ではない方へ★
ご希望に沿った医療を安全に行うため、治療を受けられる方本人にネイティブと同程度の日本語力が必要です。
(In order to provide medical care safely, the person receiving the treatment in our clinic needs to have the same level of Japanese proficiency as a native speaker.)
①以下リンク先が予約サイトとなります。
②予約サイトの「日時指定予約」をクリックしてください。
③「精液検査」のボタンよりご予約をお取りいただけます。
of
Step 3
検査詳細
Q1:禁欲期間はどの位がいいのでしょうか?
A1:3日(中2日)で行いましょう!
精液検査の基準値はWHOが決めており、そこには「2日以上7日未満」と指示されています。
一方で、禁欲期間が長くなるほどORP値/精子DNA断片化率は上昇することが知られています。
ORPの測定機械(MiOXSIS)の輸入販売元は「3-4日の禁欲」を推奨しています。
以上より上記で行きましょう!
Q2:精液は持参でも構いませんか?
A2:構いませんが、射精後2時間程度でご持参ください。
精液の液化から2時間程度だと検査値は影響を受けないようです。
「液化」が大体30分ぐらいですので、2時間でしたら問題ないです。
予め容器をお渡ししますので、お申し出ください。
Q3:結果はいつ聞けますか?
A3:翌日以降、ご予約の上聞きにいらしてください。
Q4:費用はいくらですか?
A4:11,000円(税込)です。
検査当日にご請求がございます。
現金のみとなりますので、予めご用意をお願いいたします。
Step 4
アルゴリズム
以下、2019年に報告された海外のガイドライン[2]をお示しいたします。
精液検査とMiOXSYSで測定した酸化還元電位(ORP:1.34以上)で精液の酸化還元バランスのスクリーニングを行い、酸化ストレス状態にあるなら、2次検査(精密検査)を行い原因治療を行うアルゴリズムが確立されています。
非常に理に適った方法だと思います。